井川蒸溜所の核となるバーボン樽原酒を基軸に、奥行きをもたらすシェリー樽原酒を丁寧にブレンドしました。ファーストリリース「Flora2024」とは異なるアプローチを取りつつ、井川蒸留所の造りの芯を大切にした一本です。 選りすぐりのバーボン樽原酒が持つほろ苦いニュアンスに、シェリー樽由来の重厚さと複雑味を重ね合わせることで、井川蒸溜所らしい柔らかな甘みと、香り・ビター感が織りなす奥ゆかしい余韻が生まれました。 「Flora2025」のラベルには、蒸溜所が位置する南アルプス社有地に自生する植物を象徴として描いています。今回は、繊細な美しさを湛えながらも厳しい自然を力強く生き抜くオオサクラソウをモチーフに選びました。その姿は、本ウイスキーが持つ品格としなやかな強さを象徴しています。
■井川蒸留所について
南アルプスのど真ん中に位置する3000m峰に周囲を囲まれ、その中心を大井川が幾多の渓流を集めて南流する深山幽谷の大秘境で木材生産を行ってきた十山株式会社が、2020年11月、井川山林内の標高1,200mの地に開所した井川蒸留所。ウイスキー造りの地としてこの場所を選んだ背景は南アルプスの豊かな自然環境です。まず、冷涼で湿潤な気候のため、霧が立ちやすく、原酒をゆっくりと熟成させるには理想的な条件が揃っています。このような環境で熟成されたウイスキーは、時間をかけて深みのある豊かな風味が生まれるのです。 さらに、仕込み水として使用する「木賊(とくさ)湧水」は、南アルプスの森林土壌によって自然にろ過され、清らかでミネラル豊富な水質を持っています。この湧水はウイスキー造りに不可欠な高品質な水として、風味に透明感と澄んだ味わいをもたらす重要な役割を果たしています。 また、ウイスキーを熟成させる樽には、この地域に自生するミズナラを使用する予定です。ミズナラ樽で熟成させることで、ウイスキーにはバニラやスパイス、ウッディな香りが加わり、独自の風味が引き出されます。南アルプスの自然と地域資源を最大限に活用し、他にはない日本のクラフトウイスキーを生み出すことを目指しています。
■デッサンシリーズとは
井川蒸留所を取り巻く南アルプスの環境は、永い時間を経て様々な生き物によって調和した生態系を保っています。この地から生みだされるウイスキーも、多様な原酒のブレンドにより香りや味が調和した状態にあります。これらの事象に共通する「調和」をコンセプトにして12年物のウイスキー造りに挑む井川蒸留所が、それまでのプロセスを表現したものが《デッサンシリーズ》です。Flora(フローラ)とは特定の地域や時代に生息する「植物」、Fauna(ファウナ)は同じく「動物」の総称です。ノンピーテッドタイプのFloraと対をなすピーテッドタイプのFauna。ひとつひとつのピースを寄せ合わせて井川蒸留所の目指す未来を創り上げていきます。